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2012/11/13

Intentional Safetyの可能性

担当した、ファルコンズ@セインツの最終盤、ファルコンズが4thDギャンブルに失敗し、4点差。(ギャンブルを失敗しても、セインツが自陣2ydsくらいから攻撃を始めることで、1stDを食らわない限りは、チャンスが残る、と判断してのギャンブルでもあったでしょう)
セインツは、なかなか中央のランでゲインできず、たぶん自陣5ydsくらいで4thD。
パンターはエンドラインぎりぎりに立ち..という状況でした。
「試合が終わった時に1点でも多い方が勝ち」というフットボール特有のベースに立てば「4点差。無理なパントを蹴ろうとして、ブロックされてTD食らって逆転されるよりは、2点献上する代わりに、おちついて自陣20ydsからキック(パントでも可)を蹴る方がベター」と、アタマをよぎったので、「わざとセイフティするかもしれません」と発言してみました。
結果、パントは成功し、カバーも上手、ファルコンズは自陣からタイムアウト無しで4点差を追う、つまりTDするしか勝つ方法が無いところに追い込まれました。この心理的プレッシャー、打つ手が狭まった、ということが、結局、ホワイトへのパス失敗(ホワイトが止まったことが問題)、ゴンザレスの落球で、試合終了という結末につながりました。
NFLのパンターは蹴るのも早いし、距離も飛ぶのですね。
でも、わざとセイフティ(例えば、パンターがエンドラインから外へ出る)して2点差。(ただし、パントを蹴った時のようには時間は消費できない) 自陣20ydsからキックオフorパントを丁寧に蹴り、ファルコンズの攻撃を、より遠くから始めさせる。という選択は、「ありえた」かと思います。2点差=FGで良い、FGは敵陣40ydsからでも蹴れる→攻撃陣は気楽に攻められる、攻め手が多くなる、という心理面を考えたら「より攻撃が不利な方」を選択したのでしょうか。勉強になりました。

ところで、ファルコンズのゴール前からの無得点、「ゴンザレスやホワイトにDBが良くカバーして、ボールを間際でカットした」プレイでしたが、アクロスのパターンで、最初はDBを置き去りにしたスタートなのに、ボールが来る頃にはDBが迫ってきたいたのは、「ボールが理想的なリードボールにはならなかった」ことが原因でしょう。手が縮こまった、と表現しましたが、ボールを置きに行ってしまい、結果、DBが追いついてカットできたのかと。

むずかしいですね、フットボールは。

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コメント

輿さん、もしかしてBALのサイドラインに居ましたか?

おおおおお!!ドンピシャ!!

と思いました(笑

投稿: あい | 2013/02/05 02:07

みなさん、ありがとうございます。2chの盛り上がり(?)にも、驚きました。

ゴール前、マンツーマンが明らかなところで、アクロスパターンは定石だと思いますし、パスコースに出た時点では、DBと距離が開いたのに、その距離が縮まるのは、DBの上手さ・速さもあるでしょうが、レシーバーのスピードが落ちたのでは、と思いました。パスが悪かったとは言い切れませんが、「より安全な、緩いパス」を投げてしまって、レシーバーのスピードが落ちて、結果的に(必死に追いかけてきている)DBに追いつかれて、カットされたのかと、あの場で考えました。

Intentional Safetyもそうですが、なかなか、あの場で、じっくり考えるオツムが無いのが正直なところです。現地のコメントを聞いてヒントを得るときもありますが、あのときは、あまり聞いていませんでした。自分なりに閃いた、感じです。MNFのグルーデンに比べて、あの日の解説者(だれだったのかなぁ。ダリル・ムース・ジョンストン?)のコメントは、今一つピンとこなかったし、現地のチョークも少なかったように思いました。

投稿: 輿です。 | 2012/11/19 22:35

レッドゾーンディフェンスはそこそこだけど、長い距離のディフェンスはボロボロのセインツに、FGを防げとは無理難題を仰る(泣

で、調子が上がっているセインツの試合、ナイナーズ戦とファルコンズ戦をBSでやらないのはなじぇ?

QB壊れたスティーラーズとレイブンズの試合より、確実に面白いと思うんですけど(特に@ATL

投稿: あい | 2012/11/19 20:39

http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/amespo/1352970687/
こちらで盛り上がっちゃってますよ!

投稿: | 2012/11/19 16:06

どうしてもきちんと書くと長文になってしまいますので、先の投稿は長くなってすみません。

もう1点、Ryan のパス不成功に関しては、輿さんが手が縮こまっていたとおっしゃるような Ryan の側のまずさはあまり感じあられませんでした。
もちろん、ターゲットの胸元に確実に投じたということで、置きに行った感じはしましたので、パスの種類の選択がまずかったとは思います。
最後のドライブとその前のドライブでは、レシーバー側の問題と守備のうまさが大きかったように見えましたが、Gonzalez の2回にしろ、White にしろ、もう少し身長や腕の長さを生かした高いパス、身体から離れたパスであったらディフェンダーも届かなかったんじゃないでしょうかね。
DB に追いつく時間を与えたと言うよりは、追いつく場所に投げてしまった感じは高かったように見えました。

ところで、あそこで FG で1点差にしておけば、もう1回逆転のチャンスがあったかもしれないんですよね・・・。
あとの守備にそこまで自信がなかったんでしょうか。
結果論です、はい。(笑)
(New Orleans は、2ヤードからの攻撃だったので2ヤードしかゲインできずにパント。20ヤードからだったら、たとえゲインできずとも残り2分弱をもう少し使えていたことでしょう。)

投稿: こおり | 2012/11/19 00:19

輿さんのおっしゃるように Safety は誰もが考える局面だと思いますが、残り時間と得点差、相手の得点力を慎重に見極めて判断するのも、これまた定石であると言えましょう。
私はアメリカン・フットボールも他のスポーツに関しても、選手ですとか指導経験はなく単なる観戦者に過ぎませんが、では今回のこの局面でどう判断するかと言うと「Safety は選択しない」です。

まず、最初の考慮点は4点差という状況で、これは TD されない限り「勝てる」わけです。一方、Safety で2点与えてしまうと FG で「負けて」しまいます。
エンドゾーンに持ち込まない限り得られない TD に比べると、残り時間があるうちにゴールラインに近い位置まで持ち込めば決める可能性の高い FG は、ハードルがかなり低いです。

次に残り時間は49秒でパントを選択しました。リターン後の残り時間は37秒。(ATL 41)
ペナルティーで下げられましたが、残り時間で Ryan はパスを4回投げています。
私はこの残り時間は、TD にはつらいが FG であれば十分な時間であると思います。
もちろん、Safety であればその後のキック位置は20ヤードから守備陣をほとんど気にせずに蹴ることができますので陣地の挽回効果はパントよりも大きいことが期待できます。
とは言うものの陣地の挽回に関して言えば、FG であっても最大でも70ヤードほど攻め込まれてしまえば決められてしまう可能性が高くなります。

ということで総合的には相手チームが攻め込んでくるのを防げるかどうかを、残り時間と相手チームの攻撃力(と自チームの防御力)で判断することになるでしょう。
ボールを渡したら1分以内でどんどん攻め込んでくるチームであるかどうかを考えると Atlanta はそれまで無敗の好調チームであり Ryan は好 QB であると言えるでしょう。New Orleans の守備は、Stats 的にはよくなかったはずです。
少なくとも FG を取られてしまうと負ける状況で、そうなる危険性が高いのであれば Safety は選択しないのが妥当であろうと思う次第です。

その他の点については、輿さんもおっしゃるようにパント・チームにミスが出たりすれば、陣地の挽回どころかパント即逆襲をくらって負けてしまうこともありますので、チーム状況(特にスペシャル・チーム)がひどかったら、考え込んでしまいますね。

残り時間が多い場合、Intentional Safety を選択する余地は増えるでしょう。
輿さんの書かれた「残り時間をなるべく残し、自チームの攻撃に早く回したい」場合も、相手チームの攻撃力に疑問があるか自チームの守備に自信があるかということになるでしょう。僅差やビハインドでも Intentional Safety を試みたケースもあるようです。
この行の右下の「投稿: こおり」←ここに参考になるサイトへのリンクを入れておきました。

投稿: こおり | 2012/11/18 23:48

みつたけさん、コメントありがとうございます。「相手にわざと○○させる」という意味では、セイフティもTDも似ているように見えますが、決定的な違いは、「その次のプレイ」です。セイフティは得点入れられた側がキックするので、再び守備をする必要があります。対してTDですと、キックオフリターンから始まることになります。もちろん、オンサイドキックのようなケースもあるのですが、セイフティをわざとするのは、「点差があり、かつパントをブロックされてTDを喰らいたくないとき」でしょうか。
TDさせるのは、「残り時間をなるべく残し、自チームの攻撃に早く回したい」ときです。相手の攻撃が終わらないとボールはまわってこないので「早く終わらせてしまう」ことが狙いになります。

投稿: 輿です | 2012/11/18 07:47

ATLファンとしては輿さんの解説での放送楽しみしておりました。非常に悔しい結果でしたが・・・

楽しみにしていた通り、非常に聞きやすい解説ありがとうございました。ブログに書かれている最終盤についても「ボールを置きにいく」など、わかり易かったです(ライアンがもう一皮剥ければ投げ切れるんでしょうけど)。セーフティの可能性というのは昨季のSBでのわざとTDさせるという作戦と同じ考えなんでしょうか?

ATLは今季8連勝していましたが、NOに勝つまではファンとしても半信半疑でした。放送中、開幕8連勝したチームはかなりの確率でスーパーボウルまで進出できるというデータがありましたが、ポストシーズンで勝てないHCとQBのATLとしては「勝負所」の弱さが非常に気なります。

投稿: みつたけ | 2012/11/16 00:02

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